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Ask HN: Did your life as a parent affected your life as a developer?

What I’m trying to say: where do you take time for your side projects or studying new technologies?

Hacker News hurts なのかと思いつつ、ひさしぶりにコメントをすべて読んでしまった。コメントの方向性が「フォーカスをもって生産的に」というものから「全部を独身だったころみたいにやるのは無理だよ」まで色々あって面白い。自宅勤務やリモートをすすめるひとが多いのは、日本ではちょっとみかけない傾向に思う。

二ヶ月前に Ask HN: Developers with kids, how do you skill up? というスレッドがあった (こっちは読んでいない) ことを指摘するひともいて Hacker News も高齢化しているのかもしれない。

子供ができたので CTO やめてアーリーリタイアの実験してみたよ、というひとの Experimenting with Retirement は面白かった。Alex MacCaw の How to travel around the world for a year を思い出す。

Q1 ふりかえり

Apr 1, 2017

仕事

思うところあって別のチームに移ってみた。製品もレポートラインもがらっと変わった一方で、開発にまつわるインフラとでもいうべきツールやライブラリには共通したものも多く、こういうのは大企業の面白いところだと思う。

勉強

おもには英語と機械学習を勉強していた。

英語は Duolingo を切って iKnow を継続中なのだけど、新チームの人が「Duolingo でスペイン語をやったんだよ」とか話しているのを聞くと、またひとつくらい新しい言語を勉強したくなる。

機械学習は Udacity の Intro to Machine Learning をやっている。基礎的な部分にもふれつつ、クイズは scikit-learn に頼るかたちで、適度に簡単で良い。

AWS についても少しだけ勉強して、趣味のものを CodeCommit から CodePipeline でデプロイしたりしている。

家族

娘の名前を決めたのは去年だけど、漢字を決めたのは、思い返してみたら Q1 の出来事だった。領事館で日本の戸籍にいれる手続きをしたり、アメリカのパスポートをとったり、小児科に定期検診に連れていったり、妻と二人で色々とやっている。

娘はすくすく育っていて、少しずつ首もすわってきた。

法事があって日本には一回だけ帰った。マネージャーの人々が、休みをとって帰国することに寛容なのはありがたい。忌引きと有給を使っているだけなので、文句をいわれる筋合いもないといえばないけれど。

オープンソース活動

coursierminitar に少しプルリクエストを出したりしていた。

Todoist に挫折

Mar 26, 2017

higepon さんいうところの Evernote の中で暮らす というのを実践していて、細々したメモとかは大抵 Evernote に入れているんだけど、今年に入ってから二ヶ月くらい Todoist も使ってみた。

よい

  • Evernote のリッチテキストエディタに比べると、リストという強い制約があるおかげで、携帯電話からも操作しやすい。
  • 何日間連続でタスクを一定数以上こなしたか、が Daily Streak として表示されていて、それがタスクをこなすのを後押ししてくれる。この程度の仕掛けで「娘をお風呂に入れる」とか、そういう定期タスクがある日がラッキーだと思えたのは発見だった。
  • 私は Habitica のゲーミニフィケーションはついていけなくて、Todoist くらいがちょうどよかった。

よくない

  • 無料で使える機能が少なくて、過去に完了したタスクすら表示できない。
  • Daily Streak にひきづられて、簡単なタスクを優先してこなしてしまうきらいがあった。
  • 機械学習でタスクのやる日を決めてくれる Smart Schedule は、そこまでうまくは働かなかった。

挫折

課金して Todoist Premium を試そうかとも思ったけど、その前にほかのツールも試してみることにした。

父の死

Mar 24, 2017

父が死んでしまった。大動脈解離での急死だという。

3月8日に連絡をうけて、会社を早退し翌日の飛行機をとり、妻と娘をつれて日本に帰り、私の実家のほうで告別式と葬儀をして、市役所などで事務手続きを色々とすまし、妻の実家のほうにも顔を出し、3月23日にやっとシアトルに帰ってきた。

娘はそろそろ四ヶ月になるところで、最期に初孫と会わせようと連れて行ったのだけど、乳幼児をつれて飛行機にのり、電車にのり、日本を移動するのは、想像していた通りに大変だった。「会わせよう」なんていうのは私達の都合で、父は死んでしまっているし、娘は父の葬儀なんて忘れてしまうのは分かっている。それでも、家族や親戚の多くに娘を会わせる機会をもてたのは良かったし、彼女の存在は場を多少なりとも和ませた。

葬儀の手配や事務処理の洗い出しは、妹達がだいぶ進めてくれていた。私も喪主として挨拶をしたり、市役所に書類を提出しに行ったりはしたけれど、これらは穴埋め問題を解くようなもので、頼もしい反面、すこし自分が情けない。英語とプログラミングさえ出来ればどこでも働けるなんてふりをして、それでも実家から遠く離れて暮らすのを選んだことに、ちょっと弱気になってしまう。

この忙しい二週間のうちに、感情はだいぶ整理できたと思う。それでも、ふと父が死んでしまったということに考えを巡らせはじめると、悲しさとか寂しさとか、もっと色々話したかったとか、初孫を生きているうちに会わせたかったとか、そういう後悔や残念さが、皿洗いの後のスポンジをしぼったときのように、滲み出てくる感じがある。

土曜日にひさしぶりに髪を切った。

いまのアパートに住みはじめたころは、近所にあった The Scotch Pine Barbershop に通っていた。いわゆる床屋っぽい椅子が三脚あって、髪を切る店員が3人いるだけという小さい理容室。受付もアシスタントもいなくて、支払いは Square ですませている。店員と客のおしゃべりより店員同士のおしゃべりのほうが多いのに最初は面食らったけど、美容室の仰々しい感じがなくて気に入っていた。

でも、しばらく通っていたら Scotch Pine Barbershop は Capitol Hill に移転してしまった。たしかに Capitol Hill っぽい店だったので仕方なし。

その後は、会社の近くの Capelli’s にも行ってみた。ここは日本の美容室に似た感じの高級男性美容室で、でも内装の雰囲気とかはアメリカ的な漢らしさが強調されている。ニスで光る木製の内装に、黒い革張りの椅子に、大きなテレビでかかるのはスポーツ。

This place just oozes manliness. It makes you want to drink whiskey, brand cattle, shave with a straight blade, and take on Chuck Norris in the Thunderdome.

という、店のページ に引用されている Yelp レビューの一節は言い得て妙だ。Seattle Times の Shave-and-a-haircut puts on the ritz at posh barber shops では、この種の店の隆盛が報じられている。

ものは試しと Great Clips にも行った。日本でいうところの千円カットといった趣のチェーン店で、こういうところでパッとすませるのは漢らしくてかっこいい。けど、実際に行ってみたらだいぶ切られすぎてしまい、私にはまだ早いなという結論になった。

今回の Counterbalance Barbershop は、ちょうど Scotch Pine Barbershop とおなじ、椅子が三脚ある類の店だった。恥を忍んで Google 画像検索でさがした写真を見せたのもあって、なかなか良い感じに切ってもらえたと思う。