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Q4 をふりかえる

Dec 28, 2018

今年は、クリスマスの週 (12/24-) とその翌週 (12/31-) を丸々休みにしたので、わりとゆったりと年末を過ごしている。

思いきりよく二週間も休んだのは、年の切り替わりに失効してしまう有休があるからで、これは良くない。いまの会社は公式の休暇が少なめなので、もう少し自分で計画して休暇をとるべきだったと思う。

一方で、12月はクリスマスのセールや同僚の休みのせいで「待ち」が発生しがちで、一年の中ではあまり効率的に働けない月でもある。日本人としては年末年始は休みたい (「仕事納め」をしたい) というのもあり、この時期に長めに休んでしまうこと自体は名案だったとも思う。

可視化

可視化ブームはこの後も続いて、Visualizing Crates.io というのを作った。Rust まわりの可視化は、やりたいことがいくつかあるのと、英語圏の人々にそれなりに届くので、もうしばらく継続の予定。

読書

“Software Design X-Rays” は、リファクタリングや「良いコードとは何か」という問題に、定量的なアプローチで立ち向かう良い本だった。Misreading Chat の初期に Empirical Software Engineering と呼ばれる分野の論文の紹介があったけれど

そういうのが好きなひとにはおすすめです。

“Make Time” も、自分の生活にそれなりにとりいれられて、インパクトがあって良かった。

読んだ本についてここに書くのは滞りがちで、例えば、最近 It Doesn’t Have to Be Crazy at Work を読み終わったけれど、なにも書けていない。レビューではなく記録と思って、もうちょっと淡々と書くと良いのかもしれない。

そのほか

そのほかはバラバラ。英語ブログは、テーマしばりをゆるくして更新頻度をあげよう、と思ったけど途中で頓挫した。

仕事

“Make Time” の助けと、単純にミーティングが多かった時期を抜けたのとで、それなりに良く働けたと思う。AWS re:Invent のキーノートをちゃんと見たのは良かった。Alexa には「対話型エージェントって結局のところなんなのか?」という、まだ誰も正解をわかっていないような面白さがあるけれど、AWS も人生で一回は働いてみたいと思う。

育児

寝かしつけはまた妻のほうが多め、というか「パパと寝ようか?」と聞くと「ノー」と返されるようになって悲しい。それでもベッドの横に座って見守ったりしている。

ポモドーロタイマー

いまだに完成せず。あと3日でなんとかなるか?

アメリカ生活

車の免許について、ようやく Knowledge Test をパスするところまでいった。あとは講習をうけて、実技テストにうかれば車を運転できるようになる。講習は必須ではないけれど、私は日本の免許もないので、うけておいたほうが無難だろう。

多分、来年は車を買うことになるんじゃないかと思う。

しばらく前に、Jake Knapp と John Zeratsky の Make Time - How to Focus on What Matters Every Day を読んだ。本書はいわゆる時間管理/生産性向上系の自己啓発本なんだけど、面白いところが3つある。

意思の力に頼らない

ひとつは、あまり意思の力 (willpower) に頼ろうとしないところ。Google でデザイナーとして働いていた著者らは、現在の消費者向けサービスがどれだけ巧妙にデザインされているかを知っていて、そこに正面から挑もうとしない。

例えば、彼らは「携帯電話をあまりみないようにしよう」ではなく、携帯電話からついついみてしまうアプリを、ブラウザやメールクライアントまでも含めてアンインストールしてしまうことを提案する。テレビをリビングの中心ではなく、隅のほうにおいてみよう。寝室にスマートフォンや各種デバイスをおくのはやめよう。

環境自体を変えることで、行動を変えようとする、こういった提案の数々は、自分の周りのフリクションをデザインし直している、とも言える。

「フリクション」というのはここ数年デザインの周りで見かけるようになった単語の一つで、何かの行動に至るまでがスムーズにいかないときに、その障害をさすのに使われる。ほとんどの場合はそれを取り除くのが良いことだけれど、時折、例えば GitHub でレポジトリを削除するまえに名前を入力させたりするように、意図的にスムーズさを阻害するほうが、安全で「良い」こともある。

ちなみに、携帯電話から色々をアンインストールする話は、Six Years With a Distraction-Free iPhone として Medium でも読めるのだけど、書き出しの

In 2012, I realized I had a problem. My iPhone made me twitchy. It called to me from my pocket, the way the Ring called Bilbo Baggins.

My moment of clarity happened in my living room. I was sitting on the floor one evening, building train tracks with my kids, when my older son said: Dad, why are you looking at your phone?

こんなくだりは、親としてちょっとドキッとするものがある。

大事なこと「だけ」に集中する

次に「大事なことに集中する」ことに重きがおかれていて、単位時間当たりの仕事量でもって生産性を測ろうとしないこと。

例えば、メールを読んで返事を書くことは悪いことではないけれど、一番重要なことでもないはずだ。著者らは

Online, anyone can contact you, not just the highly relevant people in your physinal vinicity. They have questions about thier priorities – not yours – when it’s convinient for them – not you. Every time you check your email or another message service, you’re basically saying, “Does any random person need my time right now?” And if you respond right away, you’re sending another signal both to them and to yourself: “I’ll stop what I’m doing to put other people’s priorities ahead of mine not matter who they are or whay they want”.

実際に面と向かって会話しているときに即座に返事をしないのは失礼だろうけど、それをデジタルの世界にそのまま持ち込むのは良いことではない、というのを説明しながら

  • メールは一日の最後に一回だけ、まとめて読む。
  • Inbox を空にするのは、一週間に一回だけでいい。
  • メールにはなるだけゆっくり返信する。

などの、待たされる側からすると、ちょっと厳しいテクニックを紹介している。もちろんこれで相手側の作業はブロックするかもしれないけれど、自分のやっている作業だって待たせているひとはいるかもしれないわけで、他人の作業の優先度を常に自分の作業より高く見積もる理由は、いわれてみると無いなあと思う。

フレームワーク

最後に、全体を「フレームワーク」としてまとめているところ。

本書に登場する方法は様々で、著者のふたりもすべてを実行しているわけではない。彼らはその方法を

  • Highlight: やるべきことを決める
  • Laser: やるべきことに集中する
  • Reflect: なにがうまくいったか振り返る

という3段階と、運動・食事・睡眠などを改善する “Energize” に分類する。読者は、この4つのカテゴリから自分にあったものを試して、イテレーションを回すことで、自分にあった方法を見つけだせる、というわけ。

実践してみた

冒頭に書いたとおり、私がこれを読んだのはちょっと前で、紹介されているテクニックも色々と試してみている。

携帯電話から Chrome と Gmail を消すのは継続中。Twitter や Facebook といった、ソーシャルな色々は基本的にインストールしていないんだけど、ブラウザとメールまでなくなると、ふとした瞬間に携帯電話をチェックしたくなる、というのがだいぶ減ってよかった。

ブラウザなしの外国暮らしはそれなりに不便で、例えば食料品の買い出し中に「そういえばササミって英語でなんていうんだっけ」とふと疑問に思ってもすぐには調べられない。Android だとデフォルトでインストールされている古いバージョンの Chrome はダウンロードなしに復活できるので、そういう時だけインストールし直したりしている。

一方で、通勤に使っているバスの中で、ポッドキャストを聞いたり、Kindle や O’Reilly Safari で本を読んだりするのは、ブラウザで色々をみてまわるよりはストレスがなくて良い。コンテンツの質はそれなりに保たれているし、すでにダウンロードされていたり、ローディングを待つこともあまりない。また、Gmail がないことについてはほとんど困ることがなかった。

メールの時間を制限したり、一日の最初に読まないようにするのは、以前に読んだ Scott Hanselman’s Complete List of Productivity Tips でもおすすめされていて

It’s simple: if you reply to email in the morning, the sender will reply right back. What you thought was going to be less than an hour chore, quickly consumes half your day.

会社についたら、メールはしばらく開かずに、昨日の作業とかを続けてやるようにしている。1日に1回までは極められず、昼食前と帰宅前の2回くらいに落ち着いている。

他にも、一日のハイライト (達成したいこと) をまず決めてから仕事に取り掛かる、というのもしばらくやっていたのだけど、最近はあまりできていない。なんとか年明けまでには復活させたい。

まとめ

Jake Knapp と John Zeratsky の “Make Time” を紹介しました。

  • 意思の力にたよるかわりに、環境をデザインし直す
  • 大事なことだけに集中するために、例えばメールに即座に返信したりするのはあきらめる
  • 実際にブラウザとメールを携帯電話からアンインストールしてみているけど、なんとかなります

本書のウェブサイトや、前身となった Time Dorks を読むと雰囲気がわかると思うので、それで水があいそうに思えた人はぜひ。

Google, Apple, Facebook, Amazon をまとめた “GAFA” という言葉、ジャーナリストの林信行さんには

GAFAという表現を聞くたびに、仮にも今、時価総額でアップル抜いて1位に返り咲いたM社も忘れてるし、そもそもビジネスモデルも哲学も(Amazonに関しては)本拠地も異なる無理矢理感ある乱暴過ぎるくくりに思えてあまりニュースや官の人に使って欲しくない。一括りにして本質見えなくしちゃうバカ化言葉。

とまでいわれ、Yusuke Ando さんには

Google Apple Facebook Amazonの頭文字を取ったGAFAという言葉だけど、感覚的に日本語圏でしかほぼ聞いたことがない。出版物の影響がこんなに強いとは驚きます。

ガラパゴス化を指摘されたりと、あまり評判が良くない。

FANG, FAANG, GAFAM, …

“GAFA” みたいなテック企業の頭文字をつなげた頭字語には色々あって、一昔前は “FANG” というのもよく目にした。このあたりの経緯は、Quora の Why is Microsoft not counted as one of the Big Four Tech companies (GAFA)? (2017) によくまとまっている。

Because GAFA does not describe the “Big Four Tech companies”. If it did, it would probably include both Microsoft and IBM. It’s actually about share trading….

要約すると

  • 2013年に、CNBC の “Mad Money” という番組のホストをつとめる Jim Cramer が、注目すべきテクノロジー関連株として FANG (Facebook, Amazon, Netflix, Google) というのを命名する。ここでは値動きの無さから Microsoft が除外されている。
  • その後に、Goldman Sachs のアナリストが、時価総額ベースで、FAAMG (Apple と Microsoft を追加して、小さすぎる Netflix を除外) というのを命名する。
  • さらに、JP Morgan も同じ企業群を FAAMA (Google を Alphabet といいかえ) と命名する。
  • 2012年に、Bruce Sterling が Google, Apple, Facebook, Amazon, Microsoft を、垂直に統合されたテクノロジースタックを有する企業としてまとめるが、GAFAM とは命名しなかった。

と言った歴史があるらしい。SF 作家である Bruce Sterling を除いては、そろいもそろって金融業界からの命名で、テック業界の人々の混乱もやむをえない感がある。

回答者の Jack Schofield は The Guardian や ZDNet にも書いているジャーナリストで、ZDNet のほうにも Can’t tell your FANG from your FAAMG? And should you be worried? (2017) という記事を書いている。

As a technologist, you may have wondered about the technological insight behind suddenly popular acronyms such as FANG, FAANG, and FAAMG. At the moment, there isn’t one: they are just shorthand terms being used by stock traders. However, maybe we should be worried about GAFAM, which controls so much of the technology business.

この書き出しの “suddenly popular acronyms” というのは、冒頭にあげた林さんの感覚とも一致するものがあると思う。

フランスにおける GAFA

一方で、日本以上に “GAFA” という言葉を好み、大臣までもがその名を口にする国もある。フランスだ。

France to levy digital services tax on big tech companies like Google, Apple, Facebook, Amazon in the new year (2018)

Le Maire told France24 television, “I am giving myself until March to reach a deal on a European tax on the digital giants. If the European states do not take their responsibilities on taxing the GAFA, we will do it at a national level in 2019.”

フランスの GAFA に対する執着は、この年末の “GAFA tax” でクライマックスを迎えた感があるけれど、起源はもう少し古い。これについては Quartz の American cultural imperialism has a new name: GAFA (2014) が面白い。

In France, there’s a new word: GAFA. It’s an acronym, and it has become a shorthand term for some of the most powerful companies in the world—all American, all tech giants. GAFA stands for Google, Apple, Facebook, and Amazon.

この記事によると、例えば Le Monde に “GAFA” というタイトルがはじめて登場したのは、2012年の12月のことらしい。

フランスでの流行はヨーロッパ全体にも広がっているのか、イギリスの The Guardian なんかも “GAFA” というくくりで企業をまとめることがある。

The Guardian view on big tech: a new era needs new rules (2018)

Google, Amazon, Facebook, Apple – or Gafa as they have come to be known – represent something entirely new and all too familiar.

Society will be defined by how we deal with tech giants (2017)

There is a fissure growing between European and US attitudes towards these global super-platforms – “the Gafa” as Brussels calls them (Google, Apple, Facebook, Amazon) – and the UK will soon need to decide on which side it sits.

多国籍巨大テック企業 vs. 国家というのは、今後も議論が活発になりそうなトピックだと思う。金融業界では、色々ある頭字語の一つだった “GAFA” が、ここでは一躍主役に踊り出ているのはちょっと面白い。

おまけ: Eric Schmidt 曰く

ちなみに、Wikipedia の GAFABig Four tech companies にリンクされていて、ここでは

The Big Four are four tech companies described by Eric Schmidt, Phil Simon, and Scott Galloway as driving a large amount of growth in technology.

“The Age of the Platform” (未訳?) の Phil Simon と、”The Four” が邦訳にあたり『the four GAFA』になった Scott Galloway に加えて、Google の Eric Schmidt の名が挙げられている。Eric Schmidt’s Gang Of Four: Google, Apple, Amazon, And Facebook (2011) を読んでみると、確かに Google, Apple, Amazon, Facebook を、インターネット時代に消費者向けサービスを提供して急成長した会社としてあげている。

Every technology era has its four horsemen driving growth and innovation. In the 1990s it was Microsoft, Intel, Cisco, and Dell. Today, there is anew “gang of four,” as Google chairman Eric Schmidt puts it. They are Google (of course), Apple, Amazon and Facebook, and they are behind the consumer revolution on the Internet today. Not only are all four companies “growing at incredible rates.”

当時の Google 会長が賞賛 (含む自画自賛) していたのが、巡りめぐって EU の規制対象と一致しているのは、ちょっと皮肉。

まとめ

  • GAFA といっているのは日本人だけではなくて、金融業界やフランスの人々もいっているよ
  • インターネット時代の消費者向けサービスで大成功した、という意味では4社に共通項もあるよ (と Eric Schmidt が昔いっていたよ)

多国籍巨大テック企業は本当に良いものなのか、というのはヨーロッパだけじゃなくて世界全体で議論されるであろうトピックで、規制の文脈で、これからアメリカに GAFA が輸入される可能性もあるかもなと思いました。

テックなもの少なめ、英語のもの多めです。「T 字型人材」という言葉があるけれど、T の縦棒ではなくて、横棒をのばせるようなものを好んで聞いた一年だった。

Planet Money

The economy explained. Imagine you could call up a friend and say, “Meet me at the bar and tell me what’s going on with the economy.” Now imagine that’s actually a fun evening.

アメリカの公共ラジオ局 NPR のやっているポッドキャスト。経済・政治・社会まわりの興味ぶかい話をあつかっていて、話題はスイスチーズのカルテルから、モダンマネタリー理論選挙候補者の献金にだけ使えるクーポンを有権者全員に配った話まで幅広い。なぜその話題をいま取り上げるのかわからない、時事ネタに寄りすぎない姿勢もいい。

山形浩生が以前に The Economist の面白い記事、例えば IKEA の節税の仕組みなんかを翻訳していたけれど、そういうものが好きなら気に入ると思う。

The Longest Shortest Time

The Longest Shortest Time is an award-winning podcast about parenthood in all of its forms. But you don’t need to be a parent to listen.

子育て (parenting) についてのポッドキャスト、なのだけど「子供に野菜を食べさせるには」みたいな即効性のあるノウハウより、複数のパートナーをもつポリアモリーの人々のコミュニティにおける子育てみたいな、家族とか子育てのかたちについて視野を広げるような内容が多い。

今回紹介しているなかでは一番聞けていないので、これからはもうちょっと優先して聞くようにしたい。

Misreading Chat

Misreading Chat は、会社員プログラマの森田と向井がコンピュータサイエンス周辺の論文を雑に読んで感心する Podcast です。就業後に会議室からこっそりお送りします。

友達がやっている論文紹介ポッドキャスト。「ここはすごいんだけど、こっちは残念な感じで、これは途中まで読んだけどあきらめました」みたいな素直さがあって、それが良い。

これはホストの性格に加えて、定期更新の制約からくる美点でもあるのではと思う。ブログとか締め切りのないものに一人で書いていると、がんばりすぎて、かつ感情移入してしまいがちで…

私の読書/コード体験にはストックホルム症候群みたいなところがある; 苦労して何かを読んだあとはつい, こいつは必読/珠玉の一冊/ツリーだ! と思ってしまう.

というのは、ホストの一人である森田さんが既に書いていた

The Ground Up Show

The Ground Up Show is a weekly podcast that inspires creatives to make shit happen.

ドキュメンタリー “Minimalism” の監督である Matt D’Avella は、同作品では裏方に徹しているけれど、自身もミニマリストを自称していて、YouTube でもミニマリズムについての動画を多数公開している。

ポッドキャストのほうは、ゲストとして様々なクリエイターを迎えてインタビューするというかたちで、ミニマリストというよりは、現代のフリーランスなクリエイターとしての側面が強調されている。ゲストの人選がよくて面白い。

Side Hustle School

If you’re trying to make a big change, a hustle can help you build a foundation to move on to something else. If you love your day job, that’s great too—the hustle will provide a creative outlet and a backup plan.

“Side Hustle” というのは、平たくいうと副業・週末起業みたいな、本業をやめないビジネスのことで、このポッドキャストではそういうビジネスで成功した人々をほとんど毎日紹介している。

フォーマットとして仕方がないのだけど、ちょっと平坦 (副業に挑戦して成功しましたという話だけ) なのと、他人の人生のハイライトだけをみるという Facebook 的なきつさがあり、毎日かかさず聞くのは疲れる。たまに聞くと面白い。

blog.8-p.info のトップページは、いまも更新している日本語ブログと英語ブログ、さらに過去のブログに投稿した記事のタイトルとリンクを JSON にしたものを読み込んで、目次っぽく表示するようになっている。

このページを Nuxt.js 化したのは去年のはなしだけど、最近ここに D3 で GitHub 風のカレンダーを追加して、あわせて全体のデザインも刷新してみた。可視化してみると、日本語をメインで書いていた年と、英語をメインで書いていた年、ちょっと悲しいけれど徐々にまばらになる投稿量とかが一目瞭然で面白い。

Nuxt.js

Nuxt.js は去年に blog.8-p.info で使いだして、今年は 8-p.info のほうでも使いだした。

Nuxt.js, というか Vue.js の Single File Component は見た目が HTML に近くてとっつきやすいのが良い。

React を使っている Next.js とか、React + GraphQL の Gatsby も気になるけれど、数枚の静的ページにヘッダが共通で、くらいのものを書くのに .js の中に JSX を書くのは、個人的にはちょっと大げさすぎるように思う。

D3

D3 は定期的に使ってみては、しばらくすると完全に使いかたを忘れてしまうライブラリなのだけど、またがんばって使ってみた。

Thinking with Joins なんていわれるように、データと DOM とを “join” することで DOM の mutation を管理しようとする D3 と、HTML を毎回作り直して、差分を計算することで DOM の mutation を管理しようとする Vue, React 世代のライブラリとの間だと、思想的にちょっとぶつかるところがある。

探してみると、D3 + Vue.js とか、Vue のテンプレート側で SVG を生成する流派の人もいるけれど、私はそこまで Vue.js 愛が無い。今回は Watchers でプロパティを監視して、更新があったタイミングで D3 を呼び出すようにしてみた。

Material Design

「ここをクリックすると開きますよ」というのを +/- で表すのはあまりに90年代すぎるかなと思って、この部分は Material Design を参考に、V 字のアイコンを Font Awesome を使って表示している。

まとめ

Nuxt.js + D3 で自分のブログを可視化してみた。

  • Nuxt.js はヘッダとフッタを共通化する程度でも、JavaScript をあまり書かなくても便利
  • D3 と Vue や React を組み合わせるのは、思想や機能がぶつかるところもあるけど、なんとかなる
  • Material Design は UI カタログとしても使える

フロントエンド、仕事では最近あまり触らなくなってしまったけど、たまにやると楽しいですね。やっぱり絵が出るのは良い。