3月の末から Fly.io という会社ではたらいている。
いわゆる Heroku のような PaaS なのだけど、
- Cloudflare や Vercel のような、東京の人々には東京のサーバーが、ポートランドの人々にはシアトルのサーバーがリクエストをひろうので速い、というエッジっぽいことができる
- でも、そこで動くのは WASM や V8 Isolates ではなく、Linux コンテナなので Rails や Django も使える
- とはいえ Linux コンテナでマルチテナントを隔離するのは怖いので、なかでは Firecracker も使われている
- いわゆる3大パブリッククラウドのラッパーではなく、いろいろを自前でもっている
という特徴がある。これはポジショントークになってしまうけど、WASM などでワークロードをつめこみたいというのは多分にプラットフォーム側の都合なので、エッジでもどこでも Linux サーバーがあるのなら、ふつうにコンテナが動いたらうれしいじゃない、というのは一理あると思う。
まだ100人もいないようなスタートアップなので、フォーラムで質問に答えつつ、flyctl という CLI のバグを直しながら、サーバー側にメトリクスを足したりと、手広く仕事をしている。Bolt の Ben Johnson や、Rails や Atom などなどの Sam Ruby が同僚なのは、ミーハーなのでちょっとうれしい。
社内では containerd も使われていて、私はもともとメンテナなので、勤務時間中に containerd のコードレビューとかもやっている。私の専門性は何なのか、というのは数年前の悩みだったけど、コンテナと Linux まわりの色々がそれになるのかなあ。結局 Fargate とかを使うだけだと9割必要ないので、どこにでも売れるわけではないけれど。
Source: posts/2023/fly-io.md