舎路(シアトル)日記

シアトルで働く日本人プログラマの日記です。

Q1 は毎週コンピュータサイエンスがらみの論文を読んで、それを月曜日にブログに書く、というのを挑戦していた。まだ 3/25 が残っているけれど、とりあえずここまでのまとめを書いてみる。

なにを読んだか

基本的には分野を問わずバラバラに読んだけれど、全体を通してみると Empirical Software Engineering (実証的ソフトウェア工学) がらみのものが多い。これは仕事に活かせそうな部分がありつつも、それなりに距離があり、かつ Web 2.0 時代から私がひきづっている、人間のコミュニケーションに対する関心とリンクする部分があって、なかなか面白かった。

一方で、この分野の論文を色々読んでいると「みんなが薄々気づいていたことが、データでもって裏付けできました」という類の論文もたまにある。こういう論文は、学問としての価値は理解できるけれど、外野としてはあんまり見所がなく、紹介も書かないことが多かった。

もうちょっと仕事に関係のあるやつを読んでもいいのだけど、例えば職場で見かけた arXiv.org のリンクとかを個人のブログにパッと転載するのは、ちょっと憚られるものがある。「Alexa は要するに Q&A システムである」ということにして、SQuAD の leaderboard から読むものを探していったりする分には、そこまで怒られは発生しなさそう。ただ、読んで理解できるのか、という別の問題はある。

どう探すか

深掘りをするのであれば、ある論文から参照されている他の論文を読んだり、著者をたどって読んでいくのが王道だと思う。

一方で、興味を引くものを探すだけなら、USENIX の論文集 なんかは

USENIX is committed to Open Access to the research presented at our events. Papers and proceedings are freely available to everyone once the event begins.

というのを掲げていて、PDF が簡単に読めるのが外野フレンドリーで良い。あとは大企業の論文一覧をながめるのも

結構よくて、例えば Facebook が Social Networks and Housing Markets なんて論文を出しているのは感心するものがあった。論文そのものは結構分量があって読んでいない。

一時期は Researcher なんてアプリを携帯電話に入れたりもしていたけど、これはやりすぎかなと思ってアンインストールした。

どう書くか

The Morning PaperMisreading Chat が人々の期待値をだいぶあげている2019年だけど、そういうのはあまり気にせずに、ブログに雑に書くだけにした。

日本語で書くのは、書きやすさはあるけれど、職場の人やらに「毎週論文を読んでいるんですよ」と自慢できる機会は、ことアメリカに住んでいると逃しがちで、そこは微妙だった。

いつ読むか

会社のプリンターで印刷して、通勤のバスの中で読んでいた。

Q2 も継続するのか

論文読み自体はささやかな趣味として継続してもいい。記録をつけるのも良い。日本語で書くのと、毎週のノルマに関しては、再考してもいいかなと思う。

論文を毎週読むこと自体が、全体的に、自分でも何を期待しているのかよくわからない行為であった、という反省はある。

枯れ木も山の賑わいでブログを更新したいのか、個人的なブランディングなのか、転職に役立てたいのか、もうちょっと目的意識をもってやることを決めるべきだ、という気もするし、そういう色々を考慮することで、中年はインターネットから消えていくのだ、という気もする。