Measuring the User Experience on a Large Scale: User-Centered Metrics for Web Applications を読んだ。
従来よく計測されがちな
- Page View
- Uptime
- Latency
- Seven-day Active Users
- Earnings
あたりは、ユーザーエクスペリエンスの観点からいうと低レベル or 求めているものに対して直接的ではない。ページビューが上がったのは、ユーザーに好まれているからか、混乱するのであちこちクリックされているからなのか、わからない。
そこで著者らは
- Happiness: このプロダクトが好きですか、みたいな主観的指標。サーベイなどで取得する。
- Engagement: あるユーザーが何ページ巡ったかや、単位時間あたりの写真アップロード数など。
- Adoption: 新規ユーザー数
- Retention: ユーザーの継続率
- Task Success: ユーザーがタスクを完了するまでにかかった時間や、それまでにみたユーザー向けエラーの量など。
などを測るといいよ、と提案する。
大学との共同研究ではなく、著者らはすべて Google の人々なので、これら一つ一つに「例えば Gmail では」みたいな事例がはいっていて、そこは面白い。一方で、新手法を提案する論文なら出てくるような、同じタスクを一般的な手法と提案手法とでやってみて、これとこれは相関していて、みたいな議論は一切なく、有用性に関しての議論が「Google で使われてます!」だけなのは、ちょっと物足りない。
後半では、ゴール (達成したいこと), シグナル (それが達成できたかを示すなにか) があって、最後にメトリクス (時系列にプロットできるような指標) があるんですよ、という話もしている。
Source: posts/2019/kerry-et-al-2010.md